口述自伝を制作する際、顧客である語り手に対してインタビューをします。これは、顧客とインタビューアーである私たちライフヒストリアンとの会話ですね。

語り手には、自らのライフヒストリーを自由に語ってもらうことを主眼とし、たいへん熱心に話される過去の出来事や体験談を、相槌を打ちながら耳を傾け、応答し、質問していきます。

話し言葉には、常に曖昧さやあやふやな事柄がつきまといますね。それを明確にするためにいろいろな質問をするのです。

日本語の場合、主語が省略されたり、自他の区分が漠然とすることも少なくありません。そのため、別の表現で再質問したり、再確認することが必要になります。

通常、質問ー顧客の語りー応答、の連続性によってインタビューが進められていくのですが、

その時、ライフヒストリアンは、語り手の話をフォローしたり、具体的な経験で話すようにお願いしたり、明確化を促したり、細かな説明を求めたりしながら、質問と応答を続けていくことになります。

これらの基本的なかたちが次の質問ですね。

①導入の質問
②フォローアップ質問
③探索的テスト質問
④明確化質問
⑤直接的質問
⑥間接的質問
⑦ストーリー化
⑧沈黙
⑨解釈的質問

これらについて、次回、ひとつひとつ具体的にお話します。

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