遺言書の「付言事項」と『自伝』を組み合わせることは、遺言書の法的効力のある部分「遺言事項」だけでは伝えきれない人生の背景や家族への感謝、財産分与の理由などを詳細に記述し、相続トラブルを防ぎ、家族の理解を深めるための非常に有効な手段です。
「付言事項」に自分の半生を語ることで、感情的なつながりを強化し、円満な相続・承継を促すことができます。
では、「付言事項」とはどのようなものしょうか?
「付言事項」は遺言書の一部で、法的拘束力はないものの、被相続人の想いや背景を伝える役割があります。
そこには、感謝の気持ち、財産分与の理由、家族への願い、人生の教訓、相続人が理解すべき事情などを自由に記述します。
なぜ特定の財産を誰に遺すのかという理由を、具体的なエピソードと共に説明することで、相続人の納得度を高め、争いを未然に防ぐことができます。
また、自分の人生観や家族への愛情を伝えることで、家族が故人の人生や相続の背景を深く理解し、絆を深めることなどもできます。
さらに、単なる財産の分配だけでなく、人生そのものの物語を次世代に遺すことができます。
記述するポイントと具体例として、
(1)感謝の気持ち⇒「妻との長い結婚生活は苦労もあったが、それ以上に楽しいものでした。これからも笑顔で」。
(2)財産分与の理由⇒「長男の嫁には介護で大変お世話になった。彼女への感謝の気持ちとして、財産の一部を遺します」。
(3)経緯の説明⇒「祖父、父から引き継いだ事業を息子に継いでほしい。この想いを遺言書に託します」。
(4)『自伝』の一部として⇒「母との生活は、私の『自伝』に詳しく書いてある通りです。この想いを理解してほしい」。
法律で定められた形式を守れば、自分で作成でき、「付言事項」も自由に記載できます。法務局での保管制度の利用も。
費用や手間を抑えたい場合は、当社が行っている“聞き書きによる自伝作成サービス”などを活用し、デジタルデータで残す方法がありますね。
遺言書がデジタル化されたことで、今後遺言書を書き著す人が増えていくでしょう。その際、「付言事項」と『自伝』の組み合わせに着目する人々も増えていくに違いありません。