遺言書について〜付言事項から書き進めよう。遺言書に記載することで法的効力が与えられる事項は法律で定められており、これを「法定遺言事項」といいます。
たとえば、
①相続分の指定や遺産分割方法の指定
②特別受益の持ち戻しの免除
③推定相続人の廃除
④遺贈
⑤子の認知
⑥遺言の内容を実行する遺言執行者の指定
⑦祖先の祭祀を主宰する祭祀承継者の指定など。
これらは、遺言書に記載することで法的効力が認められます。
一方、法的効力が認められない事項は「付言事項」になります。
たとえば、
①家族へのメッセージや感謝の気持ち
②葬儀・納骨に関する希望など
同じ遺言書に記載する事項であっても、法的効力の有無という点で、「法定遺言事項」と「付言事項」は異なります。「法定遺言事項」は法的効力に関わってくるため、表現に不備がないように慎重に作成する必要がありますが、「付言事項」は自由に作成しても良いことになっています。
◆遺言書の「付言事項」を書くメリット
付言事項は、自由に文章を作成できることから、遺言者自身のストレートな想いを関係者に伝えることができます。
①家族に対して感謝の気持ちを伝えることができる
②死後の葬儀や納骨の方法などを希望どおりにしてもらいやすくなる
③相続トラブルを防げることができるなどのメリットがある。
◆遺言書で気づいたこと
遺言書を書く際に気づいたことがあります。それは、
①「遺言」する人の顔つきが全然違うこと。晴れ晴れとした明るい表情になる。
②「遺言書」を書いた人は、人生最後の日を迎えたときに、「あれをしておけば良かった」「なぜこれをしなかったのだろう・・・」と後悔することがない。
③伝えたい相手に伝えたいことが伝わるよう「遺言書」で言語化できている。余裕をもってその日を迎えることができる。
◆付言事項を先に書くことを推奨
まず、「付言」を思いを込めます。「遺言書」で何を実現したのか? 誰にどんな思いを伝えたいのかを書き入れます。
◆その後に遺言書を書く
「付言事項」に込められた想いが、「遺言」を書く理由であることが多いのです。「付言事項」を具体化するように財産の分け方を決め、その後に安心して任せる場所や人を決めることができます。
◆何のために、誰のために「遺言」を書くのか?
①「遺言」を書く理由は一人ひとり違います。
②書く理由が明らかになれば、「どんな遺言を書くか」は自ずと決まってくるのです。
③「遺言書」に求められるルールはそれほど綿密ではなく、幾つかの原則をしっかりまもることが大切です。
④「遺言書」には書き方のマニュアルがありますが、「付言事項」は被相続人のその時々の想いや心情、人生観、家族に対する感謝や願望などに重点を置く。
◆「付言事項」の書き方は次の通り
当社はこの付言事項の中に、下記のような項目を入れて「自伝」や「自分史」を制作しています。
①人生の歴史と物語を書き記す。
②人生において解決できていない課題を書き記す。
③課題の解決案を書き出す。
④解決案により損をする人や配慮すべき人を書き著す。
⑤「付言」の書き出しと結びを書く。
⑥「付言」の主文を書く時の心構えが大切である。
・感謝と希望の言葉を伝える。
・端的な表現と婉曲的な表現を使い分ける。
・読む人を想いやる気持ちを込めて言葉を選ぶ。
・品位ある言葉や表現を使うように心がける。
⑦伝えたい相手を特定する。
⑧肯定的な表現に徹する。
◆まとめ。では「遺言書」とはいったい何か?
①「遺言書」は、『生きた証』である。
②「遺言書」は、『表彰状』である。
③「遺言書」は、『ラブレター』である。
④「遺言書」は、自分の亡きあとの『代弁者』である。
遺言書は、愛すべき人々に対する最後のあいさつをすることで、人生をきれいに締めくくることができるのです。