現在私の名刺には、〈ライフヒストリアン〉という称号が付けられています。では〈ライフヒストリアン〉とは、いったいどのようなのものでしょうか?
今、世の中は「自分史ブーム」と言われていますね。自分史制作とは、自らの歴史を自らの手で書いて、本にして、世に送り出す一連の流れのことです。このとき、自分が体験したことや、記憶に残る出来事を素直に書ける力のある人はいいのですが、多くの人にとってたいへん難しい作業となります。
また、その方が、その時々に思い出し考えたことと、自ら書いた文章との間に違いが生じることも少なくありません。この時、〈ライフヒストリアン〉が顧客の記憶を辿り、その方の体験や思い出を聴いて、文章を書き綴り、自伝として完成させる役割を担います。
〈ライフヒストリアン〉には、その方の生きてきた歴史を知るために、昭和史から平成史に対する幅広い知識と深い洞察力が必要になります。
つまり、〈ライフヒストリアン〉として、ひとつ目は〈ヒストリアン:歴史家〉としての仕事です。
次に、顧客の体験した出来事を聴き出す力です。それはその方の脳に刻まれている記憶を引き出すことでもあります。的確に質問して、共感しながら傾聴し、受容するというカウンセリングの力が必要になります。
つまり、ふたつ目は〈カウンセラー〉としての仕事です。
そして、顧客から聴いた言葉をレコーダーに取り、それを起こして文章に著します。この時、顧客の言い回しや口調、方言などを大切にした、いわゆる〈聞き書き言葉〉で書き記すのです。
すなわち3つ目が〈ライター〉としての仕事です。
口述自伝の制作事業をマーケットに出し、多くの顧客から支持を得るためには、この3つの能力、三位一体の卓越した技術を日々向上させていかなければなりませんね。
顧客に対して、聴き取り作成した文章を、独自に開発したソフトウエアに載せて、パスワードを入れればパソコンやスマホで、いつでもどこでも見ることができるようにしています。
また、ここには顧客の人生年表が入り、ほぼ無限に写真や動画を挿入できるシステムとなっているため、家族や友人、知人たちが楽しみながら閲覧することができます。
さらに、過去の体験や出来事を聴いて文章化した後、記憶の違いや忘れていたものを思い出すことが多々ありますね。こんな時にも素早く対応できるシステムでもあります。
もちろん、その方の大切な人生の歴史や物語を一冊の本にして、紐解きながら読みたいという顧客も少なくありません。重厚な表紙の書籍はきっと子孫への大切な宝物になるでしょう。
前述したように、これまで日本では、どちらかというと「自分の歴史は自分で書く」というのが一般的でした。しかし、高齢者社会を迎えた今日、功なり名を遂げた人たちばかりでなく、名もなき人々の切磋琢磨してきた人生、その方なりの波乱に満ちた生涯を書き綴ることの重要性をひしひし感じています。
自伝の最高峰である福澤諭吉の〈福翁自伝〉は、口述によって書かれたものです。
著名人の自伝を連載することで人気の高い日本経済新聞の〈私の履歴書〉でも、口述によるものが少なくありません。つまり、自伝は必ずしも自らの手で書く必要はないのです。
さらに、口述自伝を制作する段階で、顧客の脳に刻まれた記憶を呼び起こす行為は、脳を活力を増進させる効果があると同時に、不安感などネガティブな感情を口に出すことで、苦痛が緩和され安心感を招く〈カタルシス効果〉が得られることがわかっています。顧客のこの力を引き出すのも、〈ライフヒストリアン〉の大切な業務なのです。
自分の人生を大いに語って頂きたい。それがいかなる人生であっても、語る意味を誰しもが持っているのです。〈ライフヒストリー良知〉のビジネスモデルはほぼ完成しました。
今後、広く顧客を募るために、〈ライフヒストリアン〉の養成に力を入れてネットワークシステムを構築していきます。そして全国的な展開を推進していく所存です。
このネットワークに関しては、今後、このサイトでも具体的にお話していくので、ぜひ楽しみにして下さい。
ライフヒストリー良知ホームページ
https://life-history.jp/
ライフヒストリー良知メディアサイト
https://media.life-history.jp/