希望の新年を迎えて、皆さん、明けましておめでとうございます。
まず、正月早々、石川県能登半島で起きた地震によって多くの方々が亡くなられました。心から哀悼の意を表します。また家屋の倒壊などによって避難を余儀なくされている方々もたくさんいます。一日も早く日常生活を取り戻すことができるよう願っています。
昨年、当社の行動指針のひとつである「全国に優秀なライフヒストリアンを養成し、市場に送り出していく」ため、マニュアル作りに着手しました。今年の3月末までに完成させること目標にしています。
まずは「ライフヒストリアンの心構え25か条」を作成したので、年頭にこれをお知らせします。
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ライフヒストリアンの心構え25か条
顧客に良き聴き手として〔インタビュー〕を行うにあたり、ライフヒストリアンの「心構え」について。
1.〔インタビュー〕とは、語り手とライフヒストリアンとの相互協力で成り立つ。
2.ライフヒストリアンは、個人として顧客に対する関心と尊敬と信頼の念を持たなければならない。
3.ライフヒストリアンは、語り手の話に反応する柔軟性、顧客の視点や言い分に対して理解と共感を持たなければならない。
4.〔インタビュー〕する場所の決定は、できる限り顧客である語り手の都合に合わせる。
5.〔インタビュー〕は対話でも会話でもない。〔インタビュー〕でもっとも重要なことは語り手に語ってもらうことだ。
6.はじめに語り手に関する背景的な情報を集めなければならない。
7.ライフヒストリアンは、沈黙を恐れてはならない。
8.顧客である語り手が、ライフヒストリアンの知識を確かめる場合もある。語り手はライフヒストリアンを観察しており、それに耐え得る能力を要求される。
9.語り手が語る地域や職業、習慣や専門用語については、事前に調べておかなければならない。
10.事前に準備した質問が有効でないとわかれば、その場の話の流れを切断させない質問に切り替えなければならない。
11.ライフヒストリアンは、語り手に見せる表情が重要である。
12.ライフヒストリアンは、自ら緊張せず焦らない状態を保持することが大事である。
13.ライフヒストリアンは、語り手が語っている間はその話に集中し、必要に応じてメモを取らなければならない。
14.語り手が、自分の人生の何を語り、何を語らないか、どういう順番で話し何を強調するか、ライフヒストリアンは細心の注意を払わなければならない。
15.ライフヒストリアンは、語り手の話の内容に疑問や矛盾を感じた場合、あくまでも語り手に共感しながら、別の角度から発問しなければならない。
16.質問は、単純で直接的なほうがいい場合がある。
17.誘導的な質問や、ライフヒストリアンの評価や価値判断が鮮明になるような質問はさけたほうがよい。
18.常に時間に余裕をもって〔インタビュー〕しなければならない。
19.出逢いよりも去り際が難しいのは人生でも同じだ。
20.〔インタビュー〕にあたって、「質問地図」を作ることが大切だ。
21.語り手が自分の人生を振り返るときは、必ずしも楽しい思い出ばかりとは限らない。過去を語って涙を流し話ができないほど感情が高ぶることもある。そんな時は、レコーダーを切る勇気をライフヒストリアンは持たなければならない。
22.語りは可能な限り中断させるべきではない。語りを中断させることは、単に話の腰を折るだけでなく、無意識に語り手が語るかもしれなかった情報の開陳を妨げることになる可能性があるからだ。中断によって、永遠に陽の目を見なくなる情報があるかも知れない。
23.〔インタビュー〕には、慎重さ大胆さ、それに粘り強さが必要である。
24.〔インタビュー〕が終わってすぐ退座するのはよくない。〔余韻の話〕が必要である。この〔余韻の話〕は語るべき核心の話が出現すことが多い。〔インタビュー〕は終わったところから始まると心得る。
25.〔インタビュー〕原稿が完成したら、必ずその原稿は語り手に見せてチェックを受けなければならない。それによって、ライフヒストリアンの誤りが防止でき、また語り手に不満を生じさせないですむ。
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今年は、口述自伝制作〘ライフヒストリ良知〙事業の飛躍の年と位置付けています。
当社のミッション〈我々はなぜこの事業をやるのか〉である、
(1)五方良し(語り手良し・聴き手良し・書き手良し・読み手良し・未来良し)を実践する。
(2)記憶をたどって過去を振り返り、顧客の自信と希望を呼び起こす。
(3)顧客が持つ天賦の知恵である〔良知〕とかけがえのない〔ライフヒストリー〕を後世に遺す。
このミッションを果たすために頑張ります。本年もどうぞよろしくお願いします。