個人年表を作成する場合、まず自伝や自分史を大きな時代別に区分することが大切ですね。口述自伝制作〈ライフヒストリー良知〉の場合、誕生・幼少時代・学生時代・青年時代・壮年時代・老年時代の6つに分けています。
1.誕生
父母、兄弟、父方の祖父母、母方の祖父母、生まれた場所、風土、名前の由来、父の職業
2.幼少時代
時代背景、育った家の様子、隣近所、友だち、遊び場、幼稚園入園、小学校入学、先生、同級生、遠足、服装、運動会、学芸会、歌
3.学生時代
◇中学校・高校:時代背景、家族、学校入学、勉強、受験、友だち、先生、クラブ活動、運動会、文化祭、本、流行歌、テレビ番組、映画、初恋
◇大学:時代背景、家族、大学入学、授業、恩師、体育会活動、サークル、アルバイト、恋愛、就職活動
4.青年時代
◇仕事:時代背景、就職、仕事の種類、仲間、仕事の楽しさや辛さ
◇結婚:時代背景、配偶者との出会い、相手の職業、相手の両親、結婚式、困ったこと、新婚生活、子どもの誕生
5.壮年時代
時代背景、仕事の内容、昇進、成功や失敗、喜びや苦労、借金、家庭生活、子どもの教育、子どもの結婚、孫の誕生、冠婚葬祭
6.老年時代
時代背景、定年退職、趣味、健康、病気
★伴侶へ
長い間、一緒に生きてきた妻や夫への思い
★子や孫、まだ見ぬ子孫へ
自分の人生を通して、子や孫、まだ見ぬ子孫へ伝え遺しておきたいこと
もちろん、どのような時代区分にするのが適切かは、個々人によって違います。私は自分の人生をどのように区分しようかと考えるところから、自伝の制作が始まりがあると思っています。
それと人の生涯というのは、人間関係の海の中を泳ぎ続けるようなもので、すべての人は、驚くほどたくさんの人間関係を引きずりながら生きていきます。その過程で喜怒哀楽を配偶者や家族、友人や同僚などと共有し合ったり、ぶつかり合ったりを繰り返しますね。
それぞれの時代に関わった人たちと数多くのエピソードを拾い上げ、《エピソードノート》を作ったりもします。自伝とは最終的にエピソードの集大成となるからです。
もうひとつ大事なのは、私たちは人生は、個人的なエピソードの集積を生きた部分だけでなく、同時にこの社会のメンバーの一員として、いろいろな出来事を共有しながら生きてきたという側面がありますね。
〈ライフヒストリー良知〉は、今年の初めに、昭和元年から平成31年まで93年間にわたる日本や世界で起きた出来事を単年度別に書き記した年表を完成させました。それらも必要に応じて顧客のみなさまの自伝の中に記載していきます。これは人ひとりの人生の歴史や物語を巨視的に見る時に、たいへん重要な項目だと思うからです。
次回〈自伝アルバム〉についてお話します。