自伝を制作する上で、何といっても重要なのはアルバムですね。昔の写真を一枚引っ張りだすと、たちまちその写真が撮られた頃の思い出が、瞬時に束になってよみがえってきます。

これまでも、顧客の皆さんは写真を見ながら、「懐かしいね。この頃はこんなことがあった、こんなことを考えていた写真が一枚入るだけで、その自伝はまったく違ったものになりますから。

日本に最初の写真機材が持ち込まれたのは長崎で、1843年のことだそうです。その後、技術の開発や写真条例の整備が進み写真専門学校なども開設されましたが、一般の人々にカメラが定着していったのは1930年代のことだと言われていますね。

従って、私たちの顧客となる60代~80代の代の年代の人たちは、子ども頃から写真アルバムを持っておられる方も少なくありません。

古いアルバムがあると、生れ故郷や家族、暮らしの様子、学生時代、結婚、仕事などを振り返り思い出を語りながら言葉に置き換えたものを、見やすいように加工した写真と一緒に、〈ライフヒストリ良知〉のホームページ上に掲載していくのです。

写真以外にも、昔の思い出のあれこれをひっくり返していくうちに、昔の日記が出て来たり、小学校の時にかいた作文や絵や、学生時代の論文があったり、人からもらった手紙やラブレターなど、いろんなものが出て来ると思います。

そのようなものを資料として活用することももちろんですが、それ自体をカメラで写して収め、ホームページ上に載せていくことも可能にしています。

まずは、思い出の品々が保存されている場所をひっかき回すというのが、自伝を制作するための欠かせない準備作業となるのです。