昨年末、かなり長い時間をかけて研究して作った〔口述自伝制作のデジタル化システム〕が完成したので、これを世の中に出して認知度を上げていきます。
ところで、〔プロダクトアイデア〕という言葉と共に、〔コミュニケーションアイデア〕というマーケティング用語があります。
製品やサービスの良さについて、これまでにない〔独自性〕や〔便益〕を顧客になりうる人々に伝え、顧客がこれを認知し、行動を起こしてもらうまで、いろいろなアイデアを出すマーケティング手法のことです。
〔独自性〕とは「注目に値すること」。広告を出すにしても、そこに〔独自性〕がないと誰も振り向いてくれませんね。
一方、コミュニケーションの〔便益〕とは、広告を見た顧客が、具体的な利益を受け取れることを意味します。創造的な広告を目にして、〔面白い〕とか〔使ってみたい〕という気持ちをいかにもたらすか、ということです。
たとえば、ソフトバンクを取り上げると、同社は2006年にボーダフォンという会社を買収し、広告に当時人気の高かったキャメロン・ディアスやブラッド・ピットという外国人タレントを起用し、2007年からは“犬のお父さん”が登場する「白戸家」シリーズなどのテレビCMを展開して、大きな飛躍を遂げました。
NTTドコモ、KDDIという巨大企業に、後発として〔コミュニケーションアイデア〕で強い〔独自性〕を訴求して成功した事例です。
この時注目すべきは、2008年7月からiPhoneの独占販売を実現したことです。この後、2012年にKDDIでもiPhoneが発売されるまで、このiPhone独占販売が圧倒的な〔プロダクトアイデア〕として、ソフトバンクの成長を支えたのです。
つまり、混同してならないのは、〔コミュニケーションアイデア〕の成功と、〔プロダクトアイデア〕自体の成功です。
話題になる広告には〔独自性〕があり、広告自体の面白さなどが〔便益〕として伝わっています。
そうした広告は、SNSで拡散され、評価されますが、必ずしも商品やサービス自体の購買に結びついているわけではない。
〔コミュニケーションアイデア〕は、〔独自性〕で注目を集めたとしても、その〔便益〕が、プロダクト自体の〔便益〕に結びついていないと機能しませんね。
広告の面白さだけが〔便益〕として受け止められ、プロダクトの〔便益〕に紐付かず、結局購買に繋がらないのです。
〔プロダクトアイデア〕と〔コミニケーションアイデア〕には主従関係にあるので、必ず〔プロダクトアイデア〕が何であるかをきちんと明確にしなければなりませんね。
今回、〔口述自伝制作のデジタル化システム〕を顧客の対象となる人々に知らしめるために、〔コミュニケーションアイデア〕をどうするかですね。
どこに広告を打つか。それをいろいろ考えました。そこで、
私の母校滋賀県立膳所高校は、5年に一度、同窓会名簿を改定し発刊する際、広告を募集するのですが、今年がその年になります。たいへんいいタイミングとして、この春、数多くの高校のOBの人たちに見て頂くためここに出します。
〔コミュニケーションアイデア〕、まずはこの結果をしっかり確認していこうと思っています。