これまで数多くの高齢者に接して話を聴き、またいろんなジャンルの人々の自伝を読んで思うことがあります。

人生生きてみなければ、どうなるかはわからない。

人生の半ば過ぎまで生きてきた私たちの年齢になると、とかく青年や若者たちに、何はともあれ、経済的な安定を保証される大企業や公務員の道を勧め、そのためには一流大学、有名高校へと助言をしたり、時には尻を叩いたりします。

だけど、一人ひとりの人間にとって、それが幸せかどうかは、また別問題ですね。本来、私たちが青年や若者たちや伝えるべきことは、〈安定した人生〉などというわかったふうなお節介などではないのではないか。

人生の分岐点で自分が何を考えて、どちらの道を選んだのか。
その結果はどうであったか。結果に対して納得しているか、後悔しているか。

自伝が若い年代にとって意義があるとすれば、人生の転機に際してのいろんな対処の仕方がしっかり記録されていることでしょう。

かと言って、成功した大当たりの人の自伝を読んで実行すれば、自分も同じように成功できるというわけでもない。前に進んだり、やるのを止めたり、元に戻ったり。結果として大失敗を犯すことさえあります。

数多くの成功や失敗が書かれている様々な自伝を読み込んで、自分の判断と責任で、自分の人生を歩いていく。それで十分なのではないでしょうか。

「人生は一本道でもなく、やり直しがきかないわけでもない。」若い世代にそんなことを知らせる自伝なら、たとえ恥多き半生でも、書き遺す価値は大いにあると思いますね。

https://life-history.jp/