回想記憶のこと

これまで、長い間ビジネスを展開してきて、仕事の基礎となすものとは、つくづく〈コミュニケーション〉と〈モチベーション〉だなと思っています。

仕事だけではなく、日々生活をする上で、私たちは絶えず誰かとコミュニケーションをしていますね。仕事であれば、上司と部下のやり取り、社内の会議、取引先との関係や新規顧客の開拓など、あらゆる局面で〈コミュニケーション〉が絡み、

また、生活においては、家族とのいろんな会話や、友だちや異性との関係も、全てが〈コミュニケーション〉の世界の出来事になります。

〈モチベーション〉は、日本語で〈動機付け〉と訳されていますが、私たちの行動を駆り立てるのはこの〈モチベーション〉ですね。やらないとダメなのはわかっているけれど、なかなかやる気が出てこない。

逆に、この頃、何故かやる気が高まって一気に仕事が片付くなど、仕事の成果を決める最大の要因がこの〈モチベーション〉と言ってもいいでしょう。

実は、これら〈コミュニケーション〉や〈モチベーション〉の背後には〈記憶〉が潜んでいるのです。

「自分が何者でもなく、自分であること」というのは、〈記憶〉によって支えられていますね。〈記憶〉に障害で出てくると、仕事でも生活においても、いろいろな差し障りが起こり、人間関係を維持することが難しくなっていきます。

〈コミュニケーション〉や〈モチベーション〉を発揮する際に、最も重要な要因が〈過去の経験〉です。特に〈モチベーション〉は、これまでの成功や失敗の体験によるところが大きい。

その際、〈モチベーション〉を高め、将来に明るい展望を持って頑張れるかどうかは、《過去の客観的な姿》ではなく、《過去に対する主観的な解釈》によって決まるのです。

このときの〈記憶〉を《回想記憶》と言って、過去を振り返って引き出す〈記憶〉のことです。《回想記憶》が得意かどうかは、「過去を振り返る心の習慣を持っているかどうか」に関係してきますね。

過去を懐かしみながら反すうしたり、特定の場面を思い返したり、友だちや配偶者と思い出話をすることが多いと、過去のエピソードがしょっちゅう引き出されるために、《回想記憶》が良くなります。

逆に、過去を振り返ることがないと、エピソードは引き出されないまま、長期間放置され、そのうちアクセスが出来なくなっていきます。

つまり、思い出そうとしても〈記憶〉を想起する力が薄れて、何も思い出せなくなってしまうのです。

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