常々、ライフヒストリー良知の仕事を通じて、「きく(聞く・聴く・訊く)という行為は語り手の過去の記憶を蘇らせ、記憶を再構築すること」と思っています。

しかし、聞くというのは以外と難しいもの。なかなか人の話を落ち着いて、時には我慢して聞くことができない。またその人や話題に対する知識がなかったり、事前に準備ができていないと話が続かず、すぐ途切れてしまう。

今までいろいろな経験をしてきて、人の話をしっかり聞くためには何が必要なのか、僕なりに考え、次の〈聞くための10ヵ条〉を作ってみました。

(1)話し手の立場で考える。
(2)話を映像的に思浮かべながら聞く。
(3)質問することで共鳴し相手の気持ちに弾みをつける。
(4)好奇心を持って相手から学ぶ気持ちを持つ。
(5)話し手の言いたいことを明確にし集約する。
(6)時には、話し手の意見に反対することで新たな言葉を導き出す。
(7)話が長引くようだと、途中で中断して話を整理する。
(8)聞く場所を変えてみる。
(9)ユーモアや笑いを大切する。
(10)打てば響く対話になれば最高だ。